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Robita”何でも”Note

個人的に好きなものについて勝手にただ感想を書くブログです。なんとなく、自分が生きてたんだなあ~、ということを記録したくて書いております。+植物の観察とか、シムピープルとか、ダラダラ日記。

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十年ゴム消し

2010 09/23 18:08 (Thu) Category : 忌野清志郎

juunengomukesi.jpg

1970年代、清志郎さんがまだ20代の頃に書いたという、詩のような日記のような文章を、まとめた本です。

初版は1987年だそうです。私が買ったのは2000年より河出書房から出版されている文庫です。(ちなみに620円。とても安い、と思う。)
 
どうやら、「ご本人が書いたノートそのものをそのままそっくり本にした」ということなので、人によってはちょっと、当時の恋愛カンケイとかの日記部分のリアルっぽい部分とか、ダークな心のうちを吐露!というカンジの部分は読みたくないと思う人もいるかもしれないけど、私にはそれもひっくるめて全部、とにかく切ない・・です。
 
若い頃をとっくに通り過ぎた年代の人には、自分が昔は「どんなに傷つきやすいガラスのハートを持っていてセツナ的な感じ方でその日々を暮らしていたか」ってことをえぐられるように思い出させられてしまう、と思います。(おおげさ?)
 
清志郎さんの当時の”大好きな彼女”が、
「ふすまから 顔を出す 髪がゆれて 顔を出す」というところとか、
「今夜 君に会いに行こう ドアをたたいて 疲れた顔を 笑顔にくるんで」という、詩の一節とか、日常の日本語を美しい順番でならべて美しい文章になってるところが特にすてきと思う。
 
日常のささいなことを書いていても、言葉がきらきらしてる。

悩んでる若者として、病んでる感じの部分・・というか気持ちを描写していても、なぜかはっとするような切なさと妙な色気を感じる。
同時にどうしよーも出来ないような悲しさも響いてくるのを感じることができる・・と思う。
 
「自分の歌を聞いてみな ひとりぼっちじゃねえかよ。」とか、
「きみがいないとダメなんだ ぼくは悩んでしまう 元気を失くすか カラ元気で何かしでかす」
だとか、
「なにしろ 誰もきいてはくれなくて 何も 永い間話してないんだからね」
とか、言葉が小さな棘になってココロに刺さってしまってそのままになってしまったような。
 
清志郎さんの綴る文章は、読んだ瞬間瞬間、いろんな気持ちをもらう。
ぱっと頭のなかに色付きの映像が浮かぶようで。
それでまるで、歌ってるみたい。そんなところがとても好きです。
 
清志郎さんご本人がいつも、どんなカンジでものを書いていたかはわかるはずもないですが、ふつーに、感じるままにただペンを走らせてたらあんなふうな詩の様な歌詞みたいな文章ができあがってしまうのだとしたら、ほんとにやっぱ、すごいなー、と思うのです。
あ!もちろん考え抜いて書かれていたとしてもすごいです。
 
・・・そんで、後になって書かれた曲の歌詞や本も、この頃と良くも悪くも変わってないことが(私が勝手に全然変わってない!と思って嬉しかっただけですが)とてもとてもステキなコトと思ったし、そんなふうに歳をかさねていった清志郎さんの、魅力や色気なのかな、と改めて感じました。
 
 
付けたし。
清志郎さんが当時の彼女と一緒に「時計仕掛けのオレンジ」を観にいく(しかも2回)というエピソードに、「おぉ~~!リアルタイムかあ~!すげー。」などと、妙に感心というか、なんか「あー!みんな若者だったんだな~!」などと感慨深かったっす。
 
自分がこの映画を初めて観たのも本の中の清志郎さん達と同じくらいの年齢だったし、残念ながら自分の周りの年上の人でこの映画をリアルタイムで観た、と話してくれた人がいなかったもので・・・なにやら印象深いのです。
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